おせちの重箱に詰められるそれぞれの料理の意味

おせち料理は主に4段の重箱に詰められます。重箱に詰めて重ねるのは目出たさが重なるようにという意味と、フタ付きの容器に入れることでホコリや虫をよける合理的な理由もあるのです。
そして重箱に詰められるおせち料理や食材には、それぞれに縁起かつぎや語呂合わせの意味が込められているのです。

一の重には、祝い肴と口取りが詰められます。

黒豆、数の子、田作り(ごまめ)、伊達巻きなど。

黒豆には、黒く日焼けするほどにマメに(達者に)働けるとようにという長寿と健康を願う意味、卵の数が多い数の子は子孫繁栄。

田作りはイワシの幼魚の佃煮、イワシを田の肥料にしたところ、5万俵もの米が収穫できたという伝承からこの名で呼ばれ、五穀豊穣の願いが込められています。

伊達巻きは巻物に似ていることから、学問と教養をもつことを願う縁起ものなのです。



二の重には鯛やブリなどの焼き魚と、エビなどの海の幸を詰めます。

ブリの焼き物はブリが出世魚とされることから、出世祈願。



鯛の焼き物は「めでたい」の語呂合わせ。

ヒゲが長く脱皮するエビは、長寿を祈願する縁起もの。

三の重には酢の物が詰められ、紅白のなますは祝い事に用いる紅白の水引にあやかり、酢蓮には穴が多く空いていることから、先の見通しがきくという縁起担ぎです。
そして与の重には山の幸、レンコンやくわい、人参などの煮染めや筑前煮などの煮物が詰められるのです。



昆布巻きは、「よろこぶ」の語呂合わせ。


煮染めの陣笠椎茸や手綱こんにゃくは、武家社会の名残。

くわいは芽が出ることから出世祈願など、材料にも意味や歴史があるのです。

重箱に詰められるおせち料理は、地域によって詰め方や料理も異なり特徴があるのです。近年では伝統の料理を踏まえつつ、彩り豊かな豪華料理や珍味を加えたおせち料理が多く販売され、人気をあつめているのです。